わたくし、本業は個人事業主でWebクリエーターなんですけど、ホテルマンのアルバイトもしているんですね。

もう6年?今のところで。

大学時代にカプセルホテルでバイトやったり、YMCAのホテル学校通ったり、リゾートでフロントマンしてたから昔から肌に合ってたのね、ホテルマンきっと。

それでもそれはもう25年以上も前のことで、今は仕組みやらなんやらが大きく変化したわけだけど、一番の変化は、『口コミ』というものがあらわれたことね。

アップグレード問題

お部屋のアップグレードってありますでしょ?

広い部屋にしてもらったとか、上階にしてもらったとか。

スタッフとしては、「お部屋に余裕がありますので広めのお部屋をご用意いたしました」なんて言ってチェックインすると皆さん純粋に喜んでくださってますけど、実言うと、アップグレードは値段が高くて予約が埋まらない部屋に意識的に今来ちゃった客を通して、「安い部屋」を空けることによってその部屋を新たに売りたいという意味がほとんど。

だから別に、”サービス”とか”特別扱い”とかではない。ホテル側の営業上の戦略なわけです。

そんなことはまあいいといして、先日から、「アップグレードしても客に案内しなくてよい」ということになったの。

チェックインが機械によるセルフになったので、そういった案内文言は機械に表示されているんだけど、それをしなくていいと。

思わず、「えー!」っと言ってしまった。

ホテルの客って予約した部屋のタイプを案外覚えていないです。だから通された部屋が予約したタイプの部屋と同じかなんて気にしない人が多いの。

でも、「この部屋案外広いな」とかは記憶に残るもので、そこで自分が予約した部屋はこういう部屋なんだ、って思うのね。

だから次来たときに、「あれ?この前と同じタイプを予約したのに、狭い!」とかなっちゃうの。

それを防ぐために、アップグレードした時は、今回は”サービス”なんですよ、と説明しとくわけです。

ところがその説明はしないでよろしい、ということになった。おかしい。絶対後でクレームになるわよ!と、なんでこうなったのか上に聞いたら、

「『ご予約いただいた同一料金でお部屋をアップグレードさせていただきました』というのが、恩着せがましい」

という口コミがあったんだと。

わたくしもこの文言は、まあ、間違ってはいないけど、ちょっとあれねーって機械になったときに思ったんだけど。

「文言をこれまで口頭で言ってたのにすればいいじゃないんですか?」
と聞いたら、
「文言を変えるには費用がかかる」
と言いやがった。

またまた、「えーーー?」である。

我が支配人はただ本部運営部の言葉を言っただけなのだが、まったく納得がいかん。クレームを受けるのは現場なのだ。

だからこの件でクレームが来た時私たちは、

「苦情ご意見は本部にお願いします」

といって責任を振ってしまうことにしました。

こんな口コミ書く客も客だが、こんな対応しか取らない上も上だわよね。