7月末、東京ステーションギャラリーで開催中の、『開校100年 きたれ、バウハウス ―造形教育の基礎―』に、相方さんと行ってきました。
こんにちは けいすけ(@theddf_)です。
バウハウスとは?
バウハウス(ドイツ語: Bauhaus)は、1919年、ヴァイマル共和政期ドイツのヴァイマルに設立された、工芸・写真・デザインなどを含む美術と建築に関する総合的な教育を行った学校。また、その流れを汲む合理主義的・機能主義的な芸術を指すこともある。
バウハウス – Wikipedia
「すべての造形活動の最終目的は建築である」という理念がいうように、「バウハウス」は最終目的としては建築であるのですが、僕としては、バウハウスで学ぶ学生らの、その「モダンデザイン」に大変興味があり、そして、大好きです。
東京開催が全国巡回展フィナーレです
さて、この展覧会。事前にインターネットで入場券を購入し、入場時間枠も指定制。新型コロナの影響でこういった方法で再開したアート展が多いですね。
何年か前の、フェルメール展も同じシステムだったんだけど、何時から何時の間に入場してください、と書いてあるのに、開始前から並んじゃってる人がごまんと上野公園にとぐろを巻いて並んでいたのを覚えています。予約時間内ならいつでも来ていいのになんでですかね。日本人の習性?それとも意味を理解できないバカ?
この展覧会は巡回展で、東京開催がフィナーレということで、さぞや混んでいるのだろうと相方さんは危惧していましたが、予約状況は全日◎の無混雑状態。我々は11時からの入場指定を取って、いざ東京駅へ。
東京ステーションギャラリーは、施設として気持ちいいです
東京ステーションギャラリーは、東京駅丸の内北口改札外(専門的には”ラチ外”という)の丸の内駅舎内にあって、よく、お盆明けや正月休み明けの出勤するサラリーマンの様子を撮影する横断歩道があるあたりに位置しています。
ここは初めて来たのだけど、とてもキレイ。ロッカーやトイレなどのサインボードが、ここができたときのデザインのままで気持ちいい。
サインボードは、設計や内装などのデザイナーが、建物のイメージに合わせてデザインするものですが、いざ開館して使い始めると、「わかりづらい」とか「小っちゃくてよく見えない」といろんな人から”ケチ”がついて、「テプラ」で補足説明したり、「テプラ」で作り直しちゃったり、「テプラ」で大きく矢印書いちゃったりして、『台無し』になりがちです、はい。
エレベーターで3階に上がり会場に行ってみると、「あれ?」と声が出てしまうくらいに「小規模」。どーーんという雰囲気ではない最初のブース。これは「期待外れ」かなと訝しんでいましたが、進んでいくほどに内容が充実し、作品の配置や進ませ方も大変に結構。
「色のある影」というコーナーは唯一の撮影OKの場所で、黒くない影を作ることができることを体験できますが、影絵であそべるとなれば、「狐」や「鳥」なんかをしてしまうのは、やっぱり僕も古い人なんでしょうかね。
螺旋階段を使って2階に降りれば、工芸作品の数々でまさに圧巻でした。と同時に、この螺旋階段と2階の壁が、1914年の東京駅竣工時のレンガや鉄骨構造を、可能な限り露出させているところに、ダブルの感動となりました。
参考サイト 館内のみどころ | 東京ステーションギャラリー
バウハウス展の図録は買って損のない名本です
バウハウス関連の展覧会はこれで3度目で、初回は、東京藝術大学での『バウハウス・デッサウ展』(2008年4月)。2回目はパナソニック電工汐留ミュージアムでの『バウハウス・テイスト ‐ バウハウス・キッチン』(2010年9月)でした。
これでもそれなりに展覧会に出向いているほうだと思いますけど、図録というものはほとんど買わない僕ですが、バウハウスに関しては買って”しまいます”。なんででしょうかね、すきなんですよね、やっぱり。
今回も買いました、図録。
この中では、やっぱり東京藝術大学でやった時のものが一番好きです。
まとめ:本展は「造形教育の基礎」を見事に紹介しています
出品数も多く、人もそれほど多くないですし、涼しい館内でじっくり鑑賞できます。なによりも、この展覧会は、「バウハウス」の入学説明会に来たような気がしました。
5部構成の展示後半は、バウハウスの代表的な工房の成果(有名なブロイヤーのチェアなど)と(学園祭的側面の)1922年の「バウハウス展」でのものが圧巻ですが、宇都宮美術館などの美術館で見ることはできます。
しかし、講師の授業風景を垣間見ることができたり、生徒の作品が間近に見ることができる第1部「学校としてのバウハウス」と第2部「バウハウスの教育」は、今回の開催趣旨の、「造形教育の基礎」を見事に紹介していたと思います。