「たこの吸出し」ってくすりご存知でしょうか。
ぼくも名前こそは知ってましたが、実物を見たことも使ったこともありませんでした。

正しい名前は、「吸出し青膏」というらしく、「たこの吸出し」は”一名”(いちめい)だそうなんです。
製品の詳細は、 伝統薬ロングセラー物語 たこの吸出しに詳しいので省くけど、要は、「有効成分中に含まれている成分の作用により、はれものの口を開き、膿を排泄して患部を治す」くすり。関東大震災前からあるんですね。

先日、とあるところにちょっとしたしこりを感じて見てみたら、小豆大くらいにぷくっと皮膚が盛り上がってて、周囲をつまんでみたらこりこりしてて鈍痛がしたのね。
「こりゃ化膿してるわ」
ということで、ネットで調べてみたら、抗生物質を含んだ様々な軟膏があった中で、この「たこの吸出し」が目に留まり。
「ネタにもなるから買ってみよう」
と思い、探しに買いに行くのも面倒だったのでネット注文し、翌日届きました。

真岡鉄道のような柄の箱を開けると、緑色の直径5センチほどのプラスティックの容器。開けてみてびっくり。まっ緑の軟膏!こんな色のなんか見たことない。
緑って欧米では、不気味さを表現するためによく使われる色なんだけど、日本人の僕が見ても、
「不気味~~」
説明書きを読んでから、付属のちっこいヘラでガーゼに盛るようにつけて、患部に貼って紙テープで固定して様子をみることにしました。

朝起きてガーゼをはがしてみたら、あーら、不思議。腫れてたところがぺったんこ。ガーゼの方にはやや黄色い膿みたいのがついてました。
なるほど、吸い出したのね膿を、な感じ。
「治ったわ。やるわね」

腫れが取れたのでそれっきりにしていたんだけど、膿の根がまだ残っていたみたいで、3日後に再発しちゃって、再度治療。腫れがなくなっても 2~3回くらいは繰り返した方がいいみたいですわ。